髪が伸びてきたので、散髪に行こうと思った。
高校生の頃から、行きつけの散髪屋である。 親父~自分~息子、三代に亘ってお世話になっている。 平日は閉店時間に間に合わないので、休日に散髪する。 金曜日の晩、しこたま飲むと土曜の朝は、迎え酒で始まる。 休日は朝から一日中、酒の臭いがプンプンしている状態である。 散髪に行くのも一苦労であった。 金曜の晩から「明日は散髪」と言い聞かせ、少し控えようとする。 土曜の朝早く、目が覚めると「昼から行けばいいか」とチョットいっぱい。 飲みだすと止まらないから、結局その日は散髪に行けない。 見かねた家人が散髪に行くように勧めても、酒が残っているうちは行きづらいのだが、 「酒が残ってるから行けない」とも言えないので、しばらく時間が経ってから出かける。 散髪屋のオバちゃんは臭いに敏感である。 「あんた、酒のんどるんか?」(まだ、早かったか・・。) 「『梅酒』を一杯飲んで来たんだけど、臭う?」 (朝から飲んでた、とは言えません。) 『梅酒』なら健康的なイメージで、昼間から飲んでも通用するように思った。 退院直後に散髪に出かけたら「あんた、今日は飲んどらんなぁ」と言われた。 何度か散髪するうちに、お酒断ちしたことを伝える。 「ふーん。いっつも飲んどったもんな。」 「止めれるもんやなぁ」「でも味気ないなぁ」とフルコースの感想を頂戴した。 今日は、息子が散髪に行くと言うので、入れ違いに出かけることにした。 帰って来た息子に聞くと、「空いてたよ」とのこと。 さて、出かけるとするか。 「散髪行って来る。」と嫁はんに声を掛ける。 切ってしまうとはいえ、あんまりバサバサだと格好が悪い。 洗面所で鏡の前に立つ。 「もう一週間、もちそうだな。」と心変わりする。 「また、来週~ッ!」と嫁はんに宣言してみると、 「私服なら良いけど、スーツ着るんだから、行ったほうが良い。」とのこと。 “私服なら良いけど”のみ参考にして「また、来週~ッ!」にしました。
by enantio-excess
| 2007-02-11 22:27
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